介護施設では入浴の回数は毎日というわけでは知っているでしょうか?
実際、介護施設のほとんどが、週2回という施設が多いです。
週に2回と聞いて少ないと思う方、まあそんなものかと思う方もいると
思いますが、なぜ週に2回の介護施設が多いのかを詳しく説明していきます。
・施設での入浴回数が2回なのか
・入浴ができないときの対処法とは
・入浴回数と週3回以上の施設とは
・介護職員の本音と重労働
以上の内容を詳しく説明していきたいと思います!!
目次
なぜ入浴回数は決まっているのか
施設の入浴回数は、法律上、老人ホームなどの介護施設では週に
2回以上『入浴』または『清拭』を行うように定められています。
つまり、週に2回以上であれば、入浴でも清拭でも法律上なんの
問題もないことと言えます。
普通の方が毎日お風呂に入るので、ご家族の中には、施設に入れ
ば毎日入浴をさせてくれていると勘違いをしている家族もいるぐ
らい本来私達は、当たり前に入浴をしていることがわかると思います。
入浴が週2回入れない場合
入浴は週に2回と定められていても、本人の体調面、身体面(心臓病、血液病など)
入浴拒否による入浴ができないこともあります。
そういった場合には、シャワー浴や清拭を行うことがほとんどと
なります。
特に、入浴拒否では、清拭も行うことができない、足湯もできない
といったケースもあります。
認知症の方は自分なりのこだわりがとても強い方、入浴中になにか
取られてしまうと思い込んでしまう方がいます。
なぜ介護施設は週に2回が多いのか
法律で週に2回と決まっているからと言われてしまえば、それまで
ですが、実際は、職員の負担が大きいことが一番の要因と言えます。
また、2回以上行うことのメリットが施設としてあまりないことも要因
と言えるでしょう。
『水道代』『電気代』『人件費』が2回よりも多くなることは
想像できると思いますが、実際その負担は、施設が行うことになります。
1回の入浴では、そこまで、お金はかからないかもしれませんが、
人数が多くなっていくにつれて3つの費用は大きいものになっていきます。
ですが、介護保険での入浴の加算はあまり大きいものもなく、また、
施設によっては、加算されない場所もあります。
そういった背景から、入浴回数を2回にする施設が多くなっていきます。
入浴回数と入浴に力を入れている施設
入浴を多くするメリットがないとはいいましたが、利用者の清潔保持を行う点
においては、入浴を多くすることで清潔保持を保つことができることがメリット
と言えるでしょう。
特に、皮膚疾患を持たれている方は、出来る限り回数を多くすることで、
古い角質を落とし、新しい皮膚を出すことができることが言えます!
そういった利用者様を中心にしている施設では、入浴回数を増やすことが
ありますが、注意する点として、一日で何人の入浴者を何人の職員が入浴
支援を行うのかによって変化していきます。
一日に何人も入浴を行うことになると場合によっては、どの介護施設でも言えますが、
流れ作業のように入浴を行うことになっている施設もあります。
ですので、入職する場合、お父さん、お母さんを入居させる場合には、
特別入浴=機械浴の一人当たりの時間
普通入浴=家庭のお風呂に入る一人当たりの時間
を確認することで流れ作業になっているか判断することができます。
入浴時間の判断基準とは?
流れ作業のように入浴を行っているか判断するためには、平均として
15~20分以上
を目安にするといいです。
施設によっては、何分でも入浴ができますと言われる施設もありますが、
正確な時間を確認することが必要になります。
なぜ15~20分かと言うと
5分で服を着たり、脱いだりを行い、5分ほどで髪、身体を洗うと考えると
5~10分は浴槽に入ることが出来る計算となります。
5分?10分?
と短いと感じるかもしれませんが、実際の現場においては、5~10分
浴槽に入れる利用者は少ないと考えています。
また、どの施設に入居しているかによっても変化していきます
特別養護老人ホーム=15~20分以上
老人保健施設=15~20分
グループホーム=15~20分
デイサービス=20~25分
小規模多機能型施設=20~25分
介護職員の本音と重労働
介護職員にとって、入浴介助、入浴支援は大変、重労働になっています。
職員によっては、排泄介助などよりも嫌うこともあります。
なぜ嫌っているのかを説明していきます。
介護職員の本音とは(体力、精神)
職員としては、毎日でも入浴をしてあげたと思っている職員は
多くいますが、入浴介助を行う前から行わなければならない
ことがいっぱいあります。
入浴者の一人ひとりの健康チェックから始まり、洗身、洗髪をして、滑りやすい床なので、転んだりしないように誘導時には、支えたりと体力的にも、精神的にも大変なことが考えられます。
また、自立度の高い施設であっても、一人で入浴を行うことはできないので、必ず転倒に注意しながら、見守りを行う必要があります。
また、介助者はとてつもなく蒸し暑い場所で、一人で長い時間
介助を行わなばならないため、重労働と言えるでしょう。
また、入浴をする利用者の数に比例して、介護職員も多く必要となりますが、実際の介護施設では、職員不足になっていることがほとんどになり、午前も午後も入浴を行わなければならない職員も出てきます。
そういった状態の中でも、職員は毎日でも入浴を入れてあげたいと思う職員もいる
でしょうが、すべての職員がそうとは限りません。
まとめ
入浴は清潔の保持だけでなく。利用者の気分転換を行ってリ、
精神的な負担軽減を行ってくれるため、その人が人間らしい生活を送ることができる必要な場所とも言えます。
ほとんどの施設では、週に2回と言う施設がおおいですが、
それは、法律上で、最低2回の入浴を定められているためであり、
利用者の希望であったり、職員の希望というわけではありません。
ですが、実際の介護現場においては、人手不足なので、
入浴を2回以上行うことができない施設もあります。
週に2回が十分でないこと、少ないとは一概にはいうことは
できませんが、施設の中には、週に3回行っている施設もあり、
各施設の方針によって、冬は週に2回、夏は週3回を
行っている施設もあれば、
逆に冬は週3回、夏は週2回入浴を行っている施設もあり、
各施設様々です。
また、本人の体調や本人が拒否した場合も回数が減ってしまう
こともありますので、絶対3回入浴を行えているわけではありません。
入浴の回数は法律であって、3回、4回入浴出来る環境であったり、
人手不足が解消されれば、少しでも多く入浴ができるかもしれません。
コメント